どれを選んでも後悔しそうな時

人生の中で、選択を迫られる場面は何度も訪れます。
しかもその選択肢がどれも大切で、どれも簡単には手放せないものだった時、私たちはふと立ち止まり、「どれを選んでも後悔しそう」と感じてしまいます。
例えば、結婚を続けるか離婚を選ぶか。
仕事を続けるか、新しい道へ進むか。
子育てと自分の人生をどう両立させるか。
こうした選択には、正解が用意されているわけではありません。どの道にも「守りたいもの」があり、「失いたくないもの」があります。だからこそ、迷いは深くなり、決断すること自体が怖くなるのです。

「後悔しない選択をしなければ」と思うほど、選べなくなってしまう人も多いでしょう。でも実は、人生において後悔しない選択をすることは、とても難しいものです。どんな道を選んでも、「あの時、別の選択をしていたら」と思う瞬間は、きっと訪れます。
だからこそ大切なのは、「後悔しないかどうか」ではなく、自分が納得できるかどうかです。
納得できる選択をするためにおすすめなのは、頭の中だけで考え続けないこと。
・その選択をした先で、何を得られそうか
・代わりに、何を手放すことになるのか
これを一度、紙に書き出したり、言葉にして外に出してみてください。頭の中でぐるぐる考えていると、不安や恐れがどんどん膨らんでしまいます。でも、実際に並べて「見える形」にすると、不思議と気持ちは少し落ち着いてきます。
「失うもの」ばかりに目が向いていたことに気づいたり、「本当はこれを大切にしたかったんだ」と自分の本音が見えてくることもあります。
選択に迷う時間は、決して無駄ではありません。それは、自分の人生をちゃんと考えている証拠です。焦って答えを出す必要はありません。静かに、自分の心に問いかける時間を持つことが、結果的に一番の近道になることもあります。